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会津漆器考 「後継者問題」

今の会津漆器の職人の後継者問題は、本物の漆器を作っている私達には重要な問題です。

現在、家業を継ごうとして学んでいる若い職人は数える程しか居ません。
(私の知っている処では4人です。)
その他は訓練校で漆に出会い、漆に向かい合っている卒業生達です。

訓練校で学ぶ期間は2年間ですが、月曜日〜木曜日の週4日間で、
残りは問屋での検品や店番として従事しています。

漆に実際に携わる時間は1年ちょっとなのです。

卒業したと言っても、やっと漆に被れなくなり卵の殻から出たヒヨコの様なものです。

私も7年前から訓練校の講師として携わって居ますが、
2年生は卒業後の進路に戸惑っているのが現状だと思います。

本来なら職人の処に弟子入りでも出来れば良いのですが、
今の会津漆器の職人の現状を考えると無理な話だとも思います。

私も弟子を二人育てて独立させましたが、今の仕事の量を考えると踏み出す事が出来ません。

しかし、この卒業生を育てないと会津漆器の職人は近い未来、居なくなってしまいます。

問屋はそれを気付かないのでしょうか。
補助金をこう言った若い人達の為に使うのが自分達も生き残る道だと思うのですが。

如何にかして、こう言った若い人達に道筋をつけてやるのが私達の重要な仕事だと考えます。

ジレンマの日々を過ごして居ます。


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by yasuthugu | 2014-11-05 05:36 | work & goods | Comments(0)
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